本書はかなり前にちょっとヒットした本で今更感はあるが、紹介を。
たまたまこの週末、時間があるときに読んでみた。
そもそもタイトルが奇抜だ。社長のベンツが4ドアって、、、、2ドアはダメなの?とか表紙からは中古車で買ったほうがいいの?とか。
実際の本の中身は特にベンツについて書かれている訳ではもなく、これらの内容については殆ど書かれていない。
どちらかというと中小企業に於いての会計について書かれている。
本来非常に簡単に書かれている本なのだが、実際のところ簿記がわかるレベル(最低3級レベル)ではないとわからないだろうと思った。
わかったとしても感覚的にで、あまり実感がないだろうなというレベルで。
話は逸れるが、良く人に大学院に行って何が良かったかとか、何が身についたかと聞かれることが多いが、その時毎回僕が応えるのは「会計や財務の知識」といった答えだ。
会計と財務は業務で経理部にいるとか投資銀行にいるとかでないと身につかない知識とノウハウだと思う。僕はKBSでこれらを実務抜きである程度知識として体得したかなという気はしている。
他にも経営に必要な知識は身についたが、多分一番普段身につけにくく、ビジネススクールに行ったからこそ身につくのは会計・財務周辺の力だろう。
で、話はもどるが、本書を読んでいて文章でBSやPL上の解説がある訳だが、ある程度会計について理解出来ているとBSの表が無くても文章ベースでそれらが視覚的に頭の中で組み立てられるので理解が容易だった。
逆に、それがないとちょっと書いてあることは複雑かなとも思う。
※ちなみに図解バージョンも売っているようなので、それを買うともっとわかりやすいのかもしれない。
また、この本のポイントは上場企業ではなく中小企業だというところだ。
つまり上場企業経営とは違い、節税、銀行融資(を受けるための粉飾!?)、社長の社用車、ローンなどがテーマとして扱われているのでなかなか奥が深い。
例えば、通常車の減価償却は6年のところ、中古車を買えば年式分減価償却を短く出来る(最高2年償却)なども紹介されている。つまり、利益分の節税対策として短期で減価償却出来る中古車を買うと良いという本として如何なものかと考えさせられる内容だ。
※つまり、極端な話、1500万円のクラシックカーを買ったとしても2年で減価償却できる、という内容である。
また書籍内には会計が全くわからない経営者の紹介が多々出てくるが、多くはBSとPLの扱いがわからず、貸方借方のバランスについてもわからず、というタイプに付いても取り上げられている。
とまあ興味がある人は是非読んでみると面白いと思う。
同じ節税でも大企業のLBOなどの際に出てくるTax shieldとかとは次元の全く違う話だが、経済合理性に基づいた経営という意味も含めて同じようなものなのである。
ということで是非、どうぞ。
何か最近、修論が思うように進んでない。。。
研究の枠組みを作るのが難しいなぁと思う。オリジナリティの高い研究を目指すのは当然で、その為の独自性の高いデータというのがなかなかパッとは集まらないものだ。
とりあえず10月、11月は修論に力を入れなくては!という感じだ。