何か最近、いわゆるITバブル期の起業家の成功本について人と話すことが多い。
あの本が面白いとかつまらないとか。
結構その手の本は以前からかなり読んでいるし、かなり持っている。
一方で実は失敗している人の本というのもそこそこあるので面白い。
失敗から学ぶことは多いし、そもそもそんなことありえるのか?という事も暴露されていたりする。
いわゆるだましだまされというのが上場企業の経営者でもあるのだ。
そういう過去のかわいそうな経営者が書く本から得られるレッスンとして何だろうと考えるけど、やはり良いメンターがいるかいないかなのかなという気もする。
あと、時代の波に踊らされるかみたいなところもあったり。
ということで、少し本の紹介。
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板倉さんの本。かなり有名。
ハイパーネットという当時イケイケだったベンチャーの立ち上げから成功、そして倒産までをかなり細かく描いている。かなり臨場感も有る。
今はもうかなりの有名人で有る元ドコモの夏野さんもところどころに登場。過去の苦労を感じる。
あと、最近知ったのだが、ハイパーネットって渋谷のインフォスタワーに入ってたんだね。
やはり当時も成功の象徴という感じだったのだろうか。
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クレイフィッシュ(現e-まちタウン)の話。
クレイフィッシュといえばITバブル期に当時最年少上場を記録した松島社長の会社である。(e-まちタウンは完全に当時とは全くの別会社。)
渋谷で働く社長の告白でも出てくるようにCAの藤田社長より先に26歳上場を果たした会社。
この会社もかなり物語性があり、光通信に株券を奪われてしまったりというエピソードがクレイフィッシュ事件としてかなり有名になっている。
その様子が全てこの「追われ者」に書かれている。かなりリアル。本当にこんな事が起きたのか?と思えてしまう。。。
ちなみに今は絶版。中古だと手に入る感じ。
あとそのしたのヘソマガリは追われ者より前に書かれた本で事件前までが描かれているので、クレイフィッシュ自体を知る意味では良著といえるかもしれない。
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この本はアクティビジョンという会社について書かれている。
あまり聞いた事ない会社名だが、当時は少し有名だったのかな。
この「IT社長大失脚」はあまりにも壮絶な騙しとある意味詐欺師?について書かれていて読んでいてあまりにも気持ち悪くなるほどの書き方。
本当に世の中こんな事があるのかとか、横領とかそういうレベルじゃないなとか、会社乗っ取りってこういうものなんだとか、凄まじく色々考えてしまう。
現実世界で起こったことなのか、と疑いたくなるほどの内容の本。読んでいてあまりいい気分にはならない。。。
ちなみに二冊目の本はこの著者が書いたノウハウ本。アクティビジョンに関する事は一切書いてないが、読み物としては面白い。伏字ではあるが、前職の会社についても触れられており、本当か?と思える過激な内容も書かれている。
あくまで読み物としてだなぁ。上記二冊はお薦めというわけではない。
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あとまあ光通信系の本かな。
このへんもネットバブルを感じるのにいいかもしれない。
とまあそんな感じの本の紹介。
意外とこの手の失敗談が描かれた本というのもあるものなんだよ。
まあ暇なときに目を通してみると良いかも。絶版のものは状態の良い中古ぼんが見つかったときに買うのが良いと思う。
最近本の紹介が多いな。
コメント (2)
板倉氏は本当にアホな経営者で、絶頂期に、「この人アホです」と言ったのは私。その時、横に、楽天の副社長になった国重さんがいました。この人もアホ。
「あなたはこの経験を書く義務がある」とおだててあの本を書かせたのは、後輩のT君。おだてにのりやすいのは、経営者失格だね。
投稿者: chiki | 2010年03月08日 08:59
日時: 2010年03月08日 08:59
>>chikiさん
そうだったんですかー。先見性の明がありますね。笑
たしかにおだてにのりやすいというのは経営者的には弱みになりますね。まあでもこのような本が残るというのはある意味当時の教訓を一般化して周知させるトいう意味では良い働きな気もします。
そういう意味でいうと後輩のTさんはかなり凄腕ですねーー。
投稿者: hanazaki | 2010年03月09日 03:32
日時: 2010年03月09日 03:32