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SFC(学部)のディシプリン(学問領域)の弱いところ

最近、大学院の授業では経済の内容を扱った授業がある。
元々、1学期はミクロ経済、2学期はマクロ経済が専門科目(選択科目)として存在しており、僕は経済学部出身な訳でもないのでその二つの授業は履修していた。

以前のエントリーでも書いたKBSの経済・社会・企業という名前の基礎科目ではこの数回は戦後の日本経済の発展とその後のオイルショックやバブル崩壊などの変遷を習い、そこから過去の事例からマクロ経済的視点を養う授業が展開されている。

そもそもバブルとは何か、なぜバブルが崩壊したかとか、日本の産業構造など聞かれても明確に答えられない内容を理解するというのは個人的には楽しい。
バブル崩壊なんかで言うと、順を追って要因とその結果が一直線で結ばれ、他国の経済危機も同じような要因である要素があるというのもなるほど思う。勿論、サブプライムショックから今に至るまでも。。

比較的この辺の内容がわかると日経新聞の内容が大げさに言うと20%位は理解が深まる気がする。それは今学期のマクロ経済の授業を受けてるときから思っていた。

逆に言うと、自分は大学から大学卒業後のサラリーマン時代までこの辺の事を全然知らなかったなという反省もある。
そもそも学部の問題か?と言われるとそうではなく、僕がいたSFC(総合政策学部)にはミクロ経済の授業もマクロ経済の授業も存在していた。実際僕も履修しようかと思い、初回授業を受けた事もある。(結局つまらなそうでやめてしまった。)

SFCは基本的に自分の興味とやりたい事を軸に授業を全て自分で選んで決めていくのでこのように割と基本的な学問もスキップして卒業するということもありえるのだ。これは良し悪しあるのだけども、やはりこういうのは卒業してから始めて気づく事が多い。
やはり、大学生時代は自分の興味分野と面白い授業というのをかなり重点的に取るのでどうしても学問的な領域が手薄になる。
そういうマイナス面もあるが、一方で大学生の間に学問領域を授業で触れたからといってそれが自分の中で残るかというのも疑問なところでもある。(実際僕は学部時代に会計の授業を受けて単位もしっかり取ったがほぼ当時勉強した内容は覚えてない。覚えてるのは先生の顔と教室の場所くらい。。。)

そう考えるとなかなか学部時代に重点的に何を勉強するかというのは難しいところだけども、少なからずこのように知っているか知らないかの差は生まれる内容もあるのだなというのは確かかもしれない。
そういう意味でもこのタイミングでこういう内容をKBSで触れるのは良かったなと思うところでもある。

※誤解を避ける為に補足すると、決してSFC批判をしているわけではなく、個人的には現実世界の目に見える身近な物や興味にダイレクトに直結する事柄に対しての問題発見解決型のSFCのカリキュラムは良いと思うし、僕にはそれがかなり合っていた。

※余談だが、SFCと他学部で比較する場合、高校時代の学部選びの際もこの差を先生がかなり強調していたのが印象的。その時のキーワードもディシプリンだった。

ちなみに、マクロ経済的なことをわかっていて得するシーンとして実感したのは、FXをただ闇雲に投資するのではなく、日経新聞のニュースにすばやく反応し売り買いするというところ。(僕は投資に向いていないらしく、現在進行中の今週一週間続く円高で損を出しており、仮に金融緩和の発表があったとしてもまだまだ存しているままである。)
あと、奨学金の金利を変動(貸与する24ヶ月間の平均金利?)にするか固定(奨学金を貰ったタイミングでの金利?)にするか、というのも多分マクロ経済的な視点があるとどちらが得かも判断できたりする。

とまあそんな感じでふとこんな事を思ったのでエントリー。
ま、こんな事を書きつつもまだ授業で扱う内容の2割程度しか理解していない恐れもあるので偉そうなことは言えませんが。まあでもこういう内容にも興味を持って勉強はしていこうと思う。






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コメント (2)

三田のOB:

SFCのカリキュラムは、三田のそれと同様に、一長一短があると思います。リベラルアーツだと思えば、どちらを取るかは好みの問題だと思います。

MBAの授業って、応用というのか、「考え方」を鍛えるためのもので、マクロやミクロ経済学でも学部の入門や中級レベルのものをベースに実社会の事象をどういう風に見るか、という点を重視している印象がありますが。

いずれにしても、日本の場合、MBAがそこまでメジャーな学位でもなく、経済学のディシプリンに触れずに社会人生活を終える人が大半なので、むしろMBAではなく、高校の社会科のカリキュラムをなんとかするべきだと思ってるんですけどねぇ・・・。

hanazaki [TypeKey Profile Page]:

>>三田のOBさん

まさに仰る通りでSFCも三田も一長一短ありますね。それこそその人にもよりますし、何を学びたいかで変わると思います。

MBAは本来であれば学部の基礎の勉強を知っている上で来るべきところなのかもしれませんが、やはり学部当時の勉強はなかなか身についていなく、授業で再度扱うという形になります。
といっても、学部的な進め方ではなく、あくまでケースディスカッションに基づいて経済を学ぶイメージです。(基礎的な内容をディスカッションベースで学ぶことにも賛否両論ありそうですが。)
また、MBAには経済学部以外の人も多く、かなり多様なバックグラウンドを持っている人が多いので授業できちんと扱うというのもあるかもしれません。

そういう意味でも高校の社会科でもう少し充実した内容が扱えるといいのかなとも思うのですが、なかなか当時だと興味をモテないかなというジレンマもありますね。

そんなことを考えつつ日々勉強の毎日でございます。

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2009年12月03日 02:22に投稿されたエントリーのページです。

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