ちょいとネット上で話題な「ウェブ時代をゆく」を読んだ。ウェブ進化論の完結版か?
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書 687) | |
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個人的には結構面白かった。
ウェブの世界がどうなるかというよりは、インターネットが発達してそれにより人々の働き方(キャリアの作り方)が従来の常識を超えるという主張が強く伝わってくるなんていうかネットの世界で働く人向き啓発本という感じだった。
結構ネット上では既に色んなブログで書評が書かれているけど、個人的には結構なるほどと思えるところはあった。
※池田信夫さんのブログには真っ向からIT業界の不人気と日本の現状とのギャップについて指摘されていたけどあまりピンとこないのが今の僕。
本書の中では一般的な“大企業”だとか“エスタブリッシュメント”だとか“人生のレール”だとかをキーワードにほんのりと『高速道路』と例えていて、それに外れることを『けものみち』と例えている。
つまり、大企業からベンチャーに行くことは高速道路を降り道標の無いけものみちに行くみたいなニュアンスで。高速道路では自分の専門性を活かし大渋滞をかわしていくことが重要とのこと。
いずれにしても本当の幸せは好きを貫く人生を送ることであると述べてある。
そんな中で頭にいれておくといいといわれている言葉の一つとして紹介されていたのが「Vantage point」でつまりVantage point(見晴らしの良い場所)へ行くべきであるということ。
つまり、自分がある分野でがんばりたいのならばその最高峰に行く事がすべての近道であるということ。ソフトウェアエンジニアならグーグルに行けみたいな。
確かに思いつつ、ふと自分にあてはめて考えてみると、SFCでRFIDの研究なんかはある程度Vantage pointはあったような気がする。今の会社も会社としてみるとインターネット広告においてVantage pointはあるなぁと。
ただ、あくまでここのVantage pointは個人と特定分野の間の話であり、組織がというよりは組織の中にいることによりVantage pointを得ることが重要なのだ。そう考えると今の会社でVantage pointを得るようになるには一朝一夕な話ではないだろうし、そもそも組織というものはそういうものなのだ。
とまあそういう突っ込みがかなり出来てしまうような内容なんだけどもこれに限らず本書ではそれらに対して『けものみち』という言葉が割と肯定されてしまっているのがなかなか見せ方がうまい。
なんていうかなかなか一般化できない話なんだろうな。それこそシステム系のエンジニアにとっての話とそれ以外の職種でも違うだろうし、そもそもシリコンバレーのGeek的なウェブアプリ系の技術者と大規模商用システムを開発する技術者でも全く違うだろうし。
そもそも僕みたいにIT系の会社でも一般的なIT業界っぽい仕事をしている訳ではないとわかりにくいのだがやはり一昔前とイメージは変わりつつある。
結構この本について色んな意見を見ていたら、
近頃は3Kどころか きつい、帰れない、給料が安い、に加え 規則が厳しい、休暇がとれない、化粧がのらない、結婚できない の7Kとまで言われているようです
とか発想が面白い。笑
あまり身近にここまで激しい業界で働いている人を知らないけどどうなんだろう。
とまあちょっと面白い本だった。
働き方以外にもインターネットにより変化した世の中についても書かれているからお勧め。まあでも何だかんだでインターネットの仕事をしている人ならもう読んでそうな気がするな。
ふとこのシリーズからかウェブ進化論だとかウェブ人間論だとかが出た当時、学校でみんなであーだこーだ内容について話してたのがなつかしーなー。
そんな日曜日でした。
昨日の土曜日は夜から明け方まで外出してファミレスで長居したりと結構ダラダラしていたのであまりのんびりした気がしないな。
さて明日も会社だ。寝ないと。